おしらせ&コラム
2024.7.8
製造業における人材派遣のメリットとは?活用する際の注意点も紹介
「製造業である自分の会社の人材不足に悩んでいる」
「人員確保に派遣ってアリ?」
「派遣にはどんなメリットがある?」
そのようなことでお悩みではありませんか?
この記事では製造業における派遣について、
・製造業における人材派遣の概要
・製造業で人材派遣を活用するメリット
・製造業で人材派遣を活用する際の注意点
を紹介していきます。
ぜひ、最後までご覧ください。
製造業における人材派遣とは?
製造業における人材派遣は、労働力の確保と効率的な運用を可能にするのに、有効な手段だといえます。
ここでは、人材派遣とはどのような仕組みか、派遣の種類、人材紹介・業務委託との違いについて解説していきます。
人材派遣の基本
そもそも人材派遣とは、派遣会社が雇用関係にある人材を、企業に派遣し、従事するサービスです。
正社員やパート・アルバイト従業員は、企業と直接雇用契約を結んでいます。
対して派遣スタッフは、入社後は派遣先の企業の命令のもと、業務に従事するものの、直接的な雇用関係はないという形になるのです。
派遣スタッフへの給与の支払いや福利厚生は、派遣先の企業ではなく派遣会社が実施します。
派遣先企業は派遣会社に対し、「派遣料金」(派遣社員の給与額+必要諸経費)を支払います。
また、人材派遣は、同一の派遣先企業において、同じ部署に同じ人材を受け入れ可能な期間は、最長でも3年という基本制限があります。
派遣期間制限の対象外となるのは、派遣元で無期雇用の契約者と、60歳以上の派遣労働者です。
同様に、同一の派遣先企業において、労働者派遣の受け入れを行うことができる期間は、最長でも3年が基本ですが、派遣先企業内の労使間の協定によって更新が可能なため、3年を超え継続して受け入れている実情があります。
派遣の種類
派遣には、
・登録型派遣
・常用型派遣
・紹介予定派遣
の3種類があります。
登録型派遣
「派遣」と呼ばれる人材の多くが、この登録型派遣を指し、一般派遣とも呼ばれます。
求職者は一定期間、派遣会社に求人を依頼した企業へと派遣され、業務に従事します。
派遣期間が終了し、新しく別の派遣先を見つけて働くときには、改めて派遣会社と契約を締結しなければなりません。
常用型派遣
常用型派遣においては、派遣会社に社員として入社し無期または長期にわたって契約を結んだ派遣スタッフが、派遣先の企業に派遣され業務に従事することを指します。
常用型派遣の場合は、派遣会社との雇用が継続しているため、派遣先がすぐに見つからない場合でも給与が支払われます。
紹介予定派遣
派遣期間の終了後に派遣スタッフと派遣先企業の合意のもと、正社員または契約社員に切り替える働き方が、紹介予定派遣です。
この派遣形態では、最大6ヶ月派遣社員として就業します。
事前に面接を実施でき、派遣期間中に人材を見極めることができるため、採用後のミスマッチが起きづらい特徴があります。
人材派遣と人材紹介・業務委託との違い
人材派遣と似ているものとして、人材紹介と業務委託があります。
ここでは、人材派遣と人材紹介・業務委託との違いを紹介します。
人材紹介との違い
人材紹介は職業紹介事業の許可を有する会社が、人材を探している求人企業と求職者をマッチングさせ、採用業務の支援をおこなうサービスです。
人材派遣は派遣会社と雇用関係を結びますが、人材紹介で雇用契約を結ぶのは紹介された人材と紹介先の企業となります。
業務委託との違い
業務委託は企業が仕事の一部を、外部の企業・個人に委託するというもの。
人材派遣とは異なり、業務委託の場合委託者は労働者という立場にはならず、企業と対等な立場になります。
また、企業に指揮命令権や労働法の適用はありません。
製造業において人材派遣を活用するメリット4選
製造業で派遣を活用することには、多くの利点があります。
①人材受入までの期間が短い
製造業には、3K(汚い、きつい、危険)のイメージがあり、自社で募集をかけてもすぐに人材が集まりにくい傾向があります。
そのため、労働力が賄えない状態で、生産を続けていくことになるおそれがあるのです。
人材派遣を活用すると、派遣会社が希望に合う人材をすぐに探し出して派遣するので、自社で採用するよりも、受入までの期間が短く済みます。
②採用コストを削減できる
人手不足の状態が続いているのに、自社で採用するとなると、採用に割く人材や時間が足りないということがあるでしょう。
そこで人材派遣を利用すると、希望条件に合った人材を派遣してもらえるので、人材や時間を採用に割く必要がなくなります。
また、採用サイトの利用やイベント出展といった広告宣伝費を省くこともできます。
③スキルや経験の活用
派遣スタッフを活用することで、製造プロセスや特定の技術に精通した労働者を迅速に採用できます。
例えば、特定の機械の操作技術や特殊な加工技術を持つ労働者が必要な場合、その専門知識を有する人材を即座に配置することが可能です。
また、派遣労働者は別の企業での経験を積んでいるため、業界知識やノウハウを持っていることが多いです。
企業はこれらの派遣スタッフの経験を活かして、品質向上につなげることができます。
④業務効率の向上
派遣スタッフの活用により、企業は主要な製造業務に集中できます。
例えば、定型業務に派遣スタッフを利用し、製品の設計開発や品質管理などの重要な業務に、社内の専門スタッフを配置することで、企業は生産性を向上させ、競争力を強化することにつながります。
製造業で人材派遣を活用する際の注意点3選
製造業で人材派遣を活用する際には、以下のような注意点があります。
①業務内容・就業期間の限定
派遣スタッフの業務内容は、契約時に合意したもののみになり、派遣契約に明示されていない業務を、派遣スタッフに委託することは禁止されています。
そのため、派遣契約書をきちんと確認し、業務範囲を明確にしておくことが重要です。
また、条件を定めないと、同一の派遣スタッフの派遣就労期間が3年以内に終了してしまうので、契約期間には注意が必要です。
②二重派遣・偽装請負に注意
二重派遣と偽装請負は法律で禁止されています。
二重派遣とは、派遣会社から派遣された派遣スタッフを、派遣先の企業が別の企業へと、また派遣することです。
取引先や子会社、関連会社への派遣も二重派遣に該当します。
また偽装請負とは、労働者派遣であるにもかかわらず、請負契約や業務委託契約のように偽装する行為を指します。
偽装請負が許されてしまうと、労働者に対して不当な搾取がおこなわれ、待遇の悪化・不安定化をもたらす可能性があるので、企業は現場での状況を随時把握する必要があります。
偽装請負とみなされると、企業は当該派遣スタッフと直接雇用するリスクがあります(派遣元での無期雇用の場合を除いて)ので、注意しましょう。
③派遣先としての責任を負う
業務経験がある場合でも、社内のルールやシステムなどを一から教える必要があり、育成コストを考慮しなければなりません。
分かりやすいマニュアルを事前に渡しておくなど、準備が必要です。
また、派遣スタッフは、派遣元企業から派遣され、就労期間が限られていることもあり、帰属意識や当事者意識が低くなる可能性もあります。
そうならないように、正社員と平等に扱い、研修などを通して企業への理解を深めてもらうとよいでしょう。
さらに、ハラスメント防止や勤怠管理も、派遣会社と派遣先の企業の双方が責任を持っておこなう必要があります。
適切な教育や監督体制を整え、労働環境の改善や法令順守を図りましょう。
まとめ
製造業における人材派遣は、需要の変動や特定の技能の需要に応じて、柔軟に労働力を調整する手段を有し、重要な役割を果たしています。
ただし、法令の遵守や適切な管理が求められることも忘れてはなりません。
今後、製造業における人材派遣の利用はますます拡大するでしょう。
ぜひ、あなたの企業においても人材派遣を活用してみてはいかがでしょうか。
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